NEON GENESIS EVANGELION Short Story

『紫陽花』

Written By pzkpfw3






風呂上がり、アスカは居間のソファーに腰掛けていつものドラマを見ていた。

白のバスローブに白のタオルで豊かな髪をアップにしている。


「ねぇ、アスカ。」


丁度風呂からあがってきたシンジが声を掛けるが、アスカは画面に見入った

ままである。

仕方なくシンジはキッチンの方に行きかけるが、その時袖口を引っ張られた。


「どうしたの?アスカ」


解っていながら問いかけると、アスカは無言で自分の横を軽く叩いた。

いつものように、結局そこにおとなしく腰を掛けるシンジ。

アスカは前を向いたまま


「いつも言ってるでしょ。少しはまじめにドラマでも見て、気の利いた台詞の
   一つでも言えるようになりなさいって」

「はいはい」


気のない声でシンジは返事をする、と


「いててて!」


アスカは相変わらず前を向いたままシンジの太股をきつくつねった。

シンジは不承不承あまり興味が湧かないドラマに見入っているふりをする。


(でも、女の子ってこういうの好きだよなぁ。いつも洞木さんとかとドラマの

  話とかしてるし。僕はみんなおんなじ様に見えるんだけど…)


気がつくとテレビの下のDVDが作動している。


「ねぇ、アスカ?今見てる奴を録ってるの?」不審そうな声で問いかける。

「別にいいでしょ。後で通してみるとまた違った感動があるのよ」



(そんなもんなのかなぁ)


シンジは思ったが先程ので懲りたのか口には出さなかった。


「そ・れ・よ・り」

ニヤリと笑ったアスカは「えいっ」っとばかりにシンジの膝の間に滑り込む。


もちろん此処はアスカだけの特等席で他人(特に女の子)がそこにいた日には

アスカに八つ裂きにされてしまうだろうことは想像に難くない。


「んふふ、シ・ン・ジぃ」

甘えた声を出しながら、アスカはシンジにすりすりする。


「なな、なに?」

アスカから漂ってくるバラの香りに常になくドギマギしながらシンジは訊く。


「何でもなぁい。ふふ…」

鼻にかかる甘い声で囁く。


その時、外から雨音がしてきた。


「あ、雨…。」


言わずもがなのことを言ってしまうシンジ。


「ほんと、最近雨が多いわね」

「うん…まぁ梅雨だからね」

「こう雨ばっかりだと、気分まで滅入っちゃうわ」

「ほんとにそうだね」

「…出かけるにも出かけられないし」

「そうだね」

「……(怒)あんたは雨だと困らない?」


「え?あ、うん。雨だと洗濯物が乾かないんだよなぁ」と呟く。


その台詞を聞きつけたアスカはまたシンジの太股を抓ると

「もう!さっき言ったばっかりでしょ!
  もう少しロマンチックなことはいえないの?」

「いてて……(泣)
  そ、そんなこと言うけどさぁ、アスカのせいなんだからね」

「な、何で私のせいなのよ!!」

「だってアスカ、乾燥機で乾かした服って着てくれないじゃないかぁ、
  肌触りが悪い!とかいって」


「う、まぁそうだけど……大体乾燥機使うとゴワゴワして私の肌が荒れちゃう
  じゃないの!」

「ちぇっ、そんなに変わるわけないじゃないか」


「ぬわんですってぇ〜
 (私が誰のために肌とか髪とかに気を遣ってると思ってるの!!)」

「あ、あの…その……ごめん」

これはまずいと思ったのかシンジは急転直下下手にでる。


「フンだ!」

完全にツムジを曲げてしまったアスカ。困り果てたシンジは何とかご機嫌を

とろうとするが、なかなかうまく行かない。


それでもシンジの膝の中から立とうとしないあたり、本気で怒ってるという

よりは拗ねてるといった方が正しいようだ。


「!」

シンジは何か思いついたようだ。


ちょっとにやつきながら、アスカの可愛い耳をぱくっと口に入れた。


「ん!」

アスカはシンジの急襲に隙を突かれてとっさに反撃できない。


それを見たシンジは両腕をアスカの体にまわして軽く抱きしめながら、露に

なっているうなじにキスの雨を降らせる。


「んん!やぁん!!」

敏感なアスカの体のなかでも特に弱い所を責められてアスカの体から力が抜け

ていく。

シンジはそのままうなじを責めながら、バスローブを肩から少しずつはだけさ

せていく。

露になってくる肩へとキスをしながら、シンジの左手はアスカの胸をバスロー

ブの上から優しく円を描くように愛撫する。


「やぁ、シンジぃ…ずるい…あん」


アスカの声はもう鼻にかかっていて、白いきめ細かな肌も上気してきた。


「アスカ、アスカ…アスカの肌ってとっても滑らかで気持ちいいよ」

「シンジのエッチぃ」

「いいよ別に、アスカとこんなこと出来るんだから」


シンジは更にアスカのバスローブをはだけてとうとう上半身裸にしてしまった。

そしてアスカの背中に口付けしながら、両方の胸を揉みしだく。

強弱をつけてリズミカルに。アスカの胸の可愛い頂点が固くなる。

それを指先で感じながら、シンジはアスカの形のよい乳房を楽しむ。


「やん、やん…はぁ、シンジぃ、いいよぉ」


それでもシンジはなかなか頂点には触ろうとしない。アスカを焦らすかのよう

に其の周囲をなぞったり、一瞬だけふれたりする。


「ねぇシンジぃ……やぁ!」


アスカの声が変わったのはシンジが急にアスカの太股を割ったからである。

左手でアスカの内股をそろりそろりと撫で上げる。


「あん…やあ」


段々とシンジの左手がアスカの中心へと近づいていく。それにつれてアスカの

体も熱くなっていく。


「はぁ……シンジ」


シンジは中心には近づくのだがここでもなかなか直接触れようとしない。アスカ

が高まっていくのを待つように少しづつ少しづつ刺激を加えていく。

アスカの内圧が高まって来たのを見計らってシンジはいっきにスパートをかける。

右手はアスカの胸の頂点に、そして左手は人差し指と薬指で合わせ目を広げて

中指でいっきに敏感な中心を刺激する。


「!!…や!!いく!シンジ!!好きぃ…いっちゃう!!」


急な攻撃にアスカは全身を痙攣させて果てる。シンジはいとおしげにアスカの

頬にキスをする。


「アスカ、まだまだ感じさせてあげる」


ぐったりしたアスカを抱えあげると、シンジは後ろからアスカの中心に自分

自身をあてがって、侵入を図る。


「んん〜ん」


アスカは中に入ってくる感覚に思わず声をだす。


「動くよ、アスカ」

「うん……」


シンジはゆっくりと抽挿をはじめる。まだ下りきっていないアスカの体は急速

に反応する。


「シンジぃ、シンジぃ…」


その声を聞きながら少しずつ腰の動きを速めるシンジ、そして、


「ね、アスカ。自分でも動いてみて…」


耳元に囁く。

既に朦朧となりかけているアスカだが、シンジの言葉にしたがってゆっくりと

腰を振り出す。


「ん…はぁっ…やん……」


喘ぎ声と共にアスカの腰の動きが速くなる。


「ん、いいよ…アスカ」

「ん、ん」


シンジの腰の上で踊るアスカ。既にシンジと自分の鼓動、そして体の中心から

湧き出る快感しか認識出来なくなっていた。


「んあ!あん!やぁ!ふぅん!…!!!」


シンジの動きにつれてアスカから吐息とも悲鳴ともとれない喘ぎ声が漏れる。


「あ!あ!あ!あ!」


シンジがいっきにスパートを掛けるとアスカは再び絶頂に達し後ろに倒れこむ。

それを優しく受け止めて、アスカの頬にキスをするシンジ。

アスカはまだ気がつかない。シンジはその隙にアスカの体を接点を軸に裏返す。

そして、頭のタオルを外してそのつややかな髪の感触を味わう。

アスカの背中と髪を愛撫しながら頬や首筋に軽いキスをしているとアスカが薄く

目をあけた。


「……シンジぃ……」

「いっちゃった?」

「ばかぁ……そんなこと……」


アスカは頬を染めてシンジの胸に顔を埋める。


(あ…まだ…シンジ…中に入ってる。元気なんだ…まだなんだね)


「ね…シンジ」

「ん?なに」

「まだなんでしょ?」

「え……。うん」

「いいよ、きても」

「でも…大丈夫?アスカ」

「へいき、シンジとだから…」


そう言うとアスカはシンジの唇を塞いだ。

それを合図にシンジはゆっくりとアスカの負担にならない様にゆっくりと優しく

往復を始めた。


「んぅぅん…はぁん」


鼻にかかる甘い喘ぎを上げるアスカ。その声に刺激されるようにシンジの動き

も段々と加速される。


「アスカ、奇麗だよ」

「やあぁ、あんまり見ないでぇ…あん!」


シンジの動きが一層加速し、かつアスカがリズミカルな動きでそれに応える。

アスカとシンジの動きが調和して二人だけの調べを奏でる。


「アスカ、アスカ、アスカぁ!」

「シンジ、シンジ、シンジぃ…」

「もう駄目ぇ…ほんとにだめぇ…もうきて…きてぇ!」

「アスカぁ!!!」


アスカの膣でシンジが弾ける。その勢いを子宮で受けたアスカもまた登りつめる。

重なったままぐったりとソファにもたれ掛かる二人。シンジは愛しいい人を抱

きしめながらアスカの額に汗で張り付いた髪の毛を分けて閉じられたまぶたに

キスをする。

そのキスに応えてアスカは薄く目をあけシンジの胸にキスをする。

アスカはシンジの胸に体を預けながら、シンジが背中をさすってくれるのに気

持ちよさげにのどを鳴らす。


「んん…シンジ…気持ち良いよ」

「さっきとどっちがいい?」

「もう…ばか…エッチなんだから…どっちも比べられないわよ」

「アスカ…良かったよ」

「ん……うれしい…私も……その…いっぱいいっちゃった……」


それだけいうとアスカは顔を赤く染めてシンジの胸板に顔を埋めた。


「あ……まだ雨降ってるんだ……」

「そうみたいだね……」


シンジはアスカの奇麗な碧い目を見つめて


「ねぇ、アスカ……あしたは紫陽花を見に行こうか。」


「うん!」







DAS ENDE









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