秋のTRAKTOR自由研究の巻。
さて寄る年波には勝てないと申しますか何と申しますか、TRAKTORがバージョンアップする度に微妙にCPU負荷が上がってきており、TRAKTOR2が出始めた頃には普通にプレイ出来ていた我がThinkpad Edge13さんもいよいよ以ってパワーが足りない状態になって来ました。4DECKの事を考えたらこの先しんどい…ということで買い替えを決心し、新マシンは今週届く予定ですが、ハタと気づきました「TRAKTORのデータって移行めんどくさくねーの?」「またアナライズし直しとかイヤだぜ」と。データがMP3ならばメタデータが埋め込みされて何とキューポイントまで入っているとかなんとか。しかしわたくしFLAC愛好家なものですからデータはFLACばっかりであり、そもそもFLACにはそういうデータが埋め込まれるフィールドは用意されていないはず…
というわけでFLACで楽曲を扱っている場合にどこにどんなデータが収まるのか、ってのを調べてみる事にしましたよ。サンプルとして使用したのは先日M3で購入した
秋葉原重工コンピレーション…重低音でズゴンドカンとか言いまくりんぐなCDです。みんな買おう!(オープンマーケティング略してォプマ)

今回のサンプル。みんなでたくさん買うとCEOが関東に現れます

まずEACでFLAC化する →(1)

FLAC化したデータをTRAKTORのコレクションにインポートする(&自動アナライズ)→(2)

更にインポート後のデータにCUE設定をする →(3)
まずこれらの手順を踏んだ上でFLACデータに何か変化はあるの?というのが気になりますね。色々と情報を埋め込むのか、あるいは外部ファイルに全て情報を持ってしまうのか…というところが。その辺がファイルサイズの変化でわかるのではないかという適当な予測に基づいてファイルサイズを比較してみましょう。ドン。

上記手順(1)(2)(3)の後のファイルプロパティ比較
TRAKTORにインポート・アナライズした時点で10KBほどファイルサイズが増加している。しかしキューポイントを設定した後はファイルサイズに変化はない。ってことは少なくともキュー情報については外部ファイル『だけ』で持っているって事になる。MP3みたくキューも保持出来るならキュー設定した時点でファイルサイズが増加していなければいけないからね。つまりマイドキュメント下にあるファイルでキュー情報は完結している=ここのファイルを全部引っこ抜いて絶対パスをドライブレター含めて合わせればPC間の移行は再アナライズ・キュー設定無しにあっさりと終わる、という予想が立った。(…この予想は後に覆りますので最後まで読もう!)

どうもこのフォルダのファイル群がアナライズデータくさい

CUEポイントについてはcollection.nmlに記述されている(サンプル分だけ抜粋)
んでCUEポイントのデータについては消すことを試みてみたんだけども、どんだけcollection.nmlを前のバックアップデータに差し替えてもそこだけは消せなかった。ってことはcollection.nml以外にキューのデータがあってそこが参照されているのだが、それが何なのかは今ひとつわからない……が、ひょっとしてだけどもcollection.nmlと曲データ両方に保持されている可能性は…あるなぁ。TRAKTORにインポートした時点で増えた10KBは余裕を持ったTRAKTOR専用領域になっていて、そこにキューデータが書き込まれていて…と考えるとcollection.nmlの差し替えでキュー情報が消えないのは理にかなっているような気がする。あーつまり(2)と(3)はファイルサイズの比較ではなくCRC/MD5等で同一性の比較をしなくてはいけないのか!というわけでやってみた。

(1)(2)(3)の結果に加えて、4行目はもう1回CUEポイントをいじった結果
興味深い結果!(1)→(2)はファイルサイズも変わっているのでハッシュ値が変わるのは当然なのだが(2)→(3)で変わるってことはCUEの設定によって変わった可能性が高い。更に(3)→(4)はCUEポイントだけ追加したのだがここも変わっている。つまり拡張領域の書き換えが起こったという事で理解して良いのでは?あと(3)→(4)の時にCUE変更した直後はハッシュ値が変わらず、ファイルへの書き込みはDECKからアンロードされた時に行われる模様。一旦別の曲にした直後にハッシュ値は変わっていた。
…というわけで、まとめ。(多分に推論含む)
・アナライズ結果のデータは全て外部フォルダに保管されている(Stripesフォルダ?)
・FLACデータはTRAKTORに突っ込むと10KB程度のデータ領域が付加される(MP3も多分一緒)
・CUEポイントのデータはcollection.nmlとFLACファイルの付加領域に保管される
・相互に補完の関係にある。片方が欠けたらもう片方から引っ張ってくる
あってるんかな…NIの中の人に聞けば一発なんだが。
でもこれでPC間の移行についてはかなり余裕で出来そうな気がしてきた!