TRAKTOR自由研究、ModifierとLoop設定の話。
PCDJの際のコントローラ兼オーディオI/FとしてXone:K2を採用して使い始めて以降、とりあえずキーアサインは物理ミキサーと同様に使えるように割と最低限の設定だけしているのだが、そろそろ同コントローラ上から直接ループ設定くらいは出来るようになった方がいいだろう、ということで重い腰を上げてやってみることにした。既に全てのボタンに機能が割りあたっているのだが、1つのボタンあるいはノブに2個以上の機能を割り当てる方法があって、Xone:K2の場合は単純に言って2通りから選択出来る。
・Xone:K2のマルチレイヤー機能を有効にして切り替えつつ使う
・TRAKTORのModifier機能を使う
んでんで、前者はK2単体で完結するし5枚もレイヤーがあるので一見多機能に見えるのだが、レイヤー間違えてボタンを押した際の誤動作(曲を止めちゃうとか)も有り得るしそこまで自分の事を信用しているわけではないので、今回は後者でやってみた次第。「Loopのサイズ(1/16〜32拍)を何かキー押しながらゲイン調整のノブでグリグリ回して設定して、押し込んだらそのサイズでLoopが始まったり終わったり出来ればいいな!」とイメージしたものを形にしていきます。

最終形はこんな感じ!
赤字の部分が今回新たに設定した部分。Loop Size SelectorとLoop Set、そしてその設定を行う大前提のキモとなる部分が一番右下のShift Key。まずはこのShift Keyの作成からやっていくことにします。このボタンを作って設定することで「このボタンを押しながら○○すると……」という条件分岐を作ることが可能です。TRAKTORのキーアサインで一番ややこしくて分かりづらい部分ではなかろうか。コレ。

Shiftキーに相当するボタンの設定
まずAddIn→Modifierで「Modifier #1」という項目を作成して、K2のボタン(今回は一番右下のボタン)をLearnでそれに割り当てる。そして「Set to value」の数値を0から1に変える。これで「このキーを押している間はModifier Stateの1番の数値が1になる」という設定が完成。このModifierは#1〜#8まで、数値は0〜7まで作れるので、64通りの条件が作れるはずなのだけれども今回は「このボタンを押しているか、押してないか」の2通りだけで十分なので、これで終わり。本当にそうなっているの?という確認は実際にボタンを押すと…

ここに出る。1番の所が「0」から「1」に変わった!離すと0に戻る
動作確認が出来た所で、この条件分岐を使ったキーアサインをやって行く。今回は、普段ボリューム調整に使っている一番上の所を使うので…
何も押さずに回す(Modifier#1が0): 特定デッキのボリューム調整
SHIFTを押しながら回す(Modifier#1が1): 特定デッキのループサイズの変更
といったように条件によって動作を変えて行く設定をしていく。その設定自体は非常に簡単で、各ボタンの設定をしていく際にどのボタン設定においてもModifierの項目があるので、そこを変えていく。

M1が0の時はボリューム調整が動くよ

M1が1の時はループサイズ調整が動くよ
設定は項目ごとに1箇所を変えるだけなので簡単!仮にここを設定しないまま放置すると、同じキーに2つの機能が割り当てられているので「GAINとLoopSizeが同時にグリグリ動く」という間抜けな結果になってしまう。そこをSHIFTを押しているかいないかで分けられるのがModifierの機能というか目的。さて後は調整したループサイズで実際にループを開始するキーアサイン。これはModifierとか関係なく、今まで設定していないボタンだったので普通に設定。

一番上のノブを回すんじゃなくて押し込んだらループ開始・終了

今回増えたアサインは合計9項目、変更はGainAjust側の4項目(CondをM1=0にする)

画面上ではこんなイメージ
あ、そうそう、ループが出来るようになってから教えてもらったのだけれども、Global Sectionでメインボリュームの下にある「S」(スナップ)をオンにしておかないとグリッド線に合った所でループが開始されず、本当に押した所からループが開始されてすっきりしないループが完成してしまう。以前のCDJ等で、目押しでループ作ってたのに近い感覚だけども、折角グリッド線まで用意されたPCDJなのでちゃんとオンにしておこう。

これでLoopの頭が拍とズレない!
Modifierの設定は今回初めて触ったのだけれども、まー確かに慣れると簡単かもしれないが取っ掛かりが難しい!あと条件分岐としてスッと考えられるかと言うと、そうでない人も多いんじゃないのかなー。YoutubeとかでModifierを設定してみるよ、みたいな動画を幾つか見ながら出来たってのもあるので、今はそういう動画の教材があるのが本当に恵まれてて素晴らしいなーと思った。