久々にPCDJネタで長いエントリを書くのですよ。
こんにちは、WindowsでDJするおじさんです。
思えば数年前、月刊リアニメーション用に一週間かけてスライドを作ってしゃべくったわけですが、WindowsノートでPCDJする、という話を濃くやるのはそれ以来なのですなー。その縁もあってかリアニ本編にも出ることになりましたという話を先にしておきます。ワーワー。その時のスライドは今PCDJするのにも使える話が満載ですのでぜひぜひ。
読み応えだけは無駄にありますよ ←←←←←
さて、PCを使ったDJ的行為において、ASUS Zenbook UX31EとXone:K2の組み合わせでそこそこ満足行く状態になってから何年かが経ちました。TRAKTOR自体が大きな進化をせず、割と必要十分な状態でいるものですからPCなども特に変えることなく来ているわけで。その環境をちょっと変えてみるのも良いかなーということで中古PCを今回入手してみましたよ。Zenbookさんは職場で第二の人生を歩んで頂こうかと。

ドーン。VersaPro UltraLite タイプVG
2012年当時、ウルトラブックを各社がこぞって出していた時にNECが突如として投下したビーーーッグボーーーーム!!(シスコハウス館2の紹介文っぽく)が超軽量のLavie Zシリーズであります。現在もそのシリーズは脈々と続いていますがそのシリーズの血を分けたというか型番が違うだけのいわゆる法人モデルというやつです。で、これは2015年1月発売のモデルで型番でいうとVK22TG-Lというやつです。大体のスペックは以下の通り。
CPU: Corei5-5200U (2.20GHz(最大2.70GHz) Broadwell世代)
コア数/スレッド数: 2コア / 4スレッド
メモリ: 4GB(増設不可)
ストレージ: 128GB SSD
内蔵ディスプレイ: 13.3型ワイド
解像度:2560×1440ドット
本体重量: 約779g
端子: 右側面にUSB3.0x2、SDカードスロット、HDMI出力など
解像度がフルHDどころかWQHDなのは相当に好感度高いですね!!実はWindowsノートではこの解像度って最近まではあまり多くなくて、安いやつで1376x768で、まあ1600x900もあればいいだろ…みたいな風潮があったんですよ。今のZenbookも1600x900でして。そして重量!800g切ってるんですよ。「あっ!頭おかしい」ってくらい軽い数字ですよこれ。これがこのシリーズ最大の特徴なんですが、10〜13型のクラムシェルノートでこの数字と勝負できるの、ここ8年では富士通のLIFEBOOK UH75/B1(2017年/748g) 同B3(2018年/761g)、そしてLet's note RZ4(2014年/745g)くらいしか知りません。(GPD Pocketは確かに軽いし小さいしそこそこスペックあるんだけどちょっと特殊なので比較対象外で)
で、このVK22TGが当時お幾らだったかと言えば2015年1月のリリースを見ますと33万円でした。33万円て、年収500万くらいの人の給料丸々1ヶ月分くらいと思えばリアル感が出るでしょうか。ハイパー高い!DJ用でポンと買えるかそんなもん!ってことでこのシリーズの新機種が出るたびにスルーしていたんですが、最近中古相場を見たら偉いことになってるんですね。今回は38000円くらいで買いました。33万円が3万後半って!!!!なんだそれ!!!!安い!!!!……まあIT機器ってのはそういうもんです。数年待てばお値ごろになるものなんです。そんなお値頃機種がPCDJ用のWindowsマシンとして強力に使えるのならば大学生も新卒の人もスコっと買えるし、あるいは高校入学祝いでねだったりしても「あれ?安いじゃないか…これなら全然買ってやれるぞ」とお父さんの財布の紐も緩もうかというものです。イコールDJデビューが早まるというものですね。で、本体の状態を見てみましょう。

中古だけどキレイ。天板もキーボードも裏面も問題ないですね

M/Bへのアクセスは裏面のプラスネジを全部外すだけで出来る

SSDはM.2(2280)なので大容量のものに交換した(mSATAの機種もあります)
今使っているASUS Zenbook UX31Eは2011年のPCなのでi7ではありながら世代を考えるとこちら2015年モデルのi5の方が上なのでは。そして解像度は1600x900から2560x1440に大幅アップ、本体重量は1.3kgから779gへと500g以上の減量。大きな違いとなったのはそこだけですが解像度が特に大きい。1600x900の環境で、TRAKTORで4DECK回しながら選曲をするとブラウザ部分が下に押しやられてやたら見づらいのが、相当に解消されてしまうのです。

100%だとむしろ字が小さすぎるくらいなので125%がいいのかな?
で、解像度の差でどのくらい情報量が違うか見てみましょうか。TRAKTORのレイアウト3つ作ってるのでそれぞれ比較で。レイアウトごとに1枚の画像で比較してみます。左が1600x900で、右が2560x1440での状態。拡大率はとりあえずMAXの実力を見る意味で100%とします。

レイアウト1、2DECKでGlobalセクション無し

レイアウト2、4DECKでGlobalセクション有り

レイアウト3、4DECKでGlobalセクション無し
現場ではレイアウト3がメインなのですが、もうこの解像度だと全部入りのレイアウト2でええやないか…切り替える必要無いわ…ファイルブラウザ部分も30行以上出てるし、もう他に何を表示させればいいのかってくらい十分です。

DPC Latencyも安定してますねー
まあ当然っちゃ当然ですがTRAKTORを動かすのになんのトラブルも起きません。このシリーズは2012年に初代を使ってテストした時にも大安定していたので、その光景でも大体安定しそうなのは分かり切った事なのですが。OSはWindows10ですがその標準ドライバはオーディオ再生向けではないので、そこんとこはMS配布の新しいドライバ入れた方がいいです。特に割り込みが多いAHCIドライバ。後はデバイスマネージャでACPI周りを無効にしておけば大体安定すると思います。
これに限った話ではないのだけれども、中古PCを買う時に気をつけるべき点があるとすれば、まあ幾つかありまして。
・ボディの状態悪化(傷・汚れ・スレ・特に裏の塗装浮き)
・バッテリーの劣化(全く充電できないとか)
・添付OSが半端(10にアップグレードしたことの無い8.1とか)
中古でPC買うなら、まーそりゃあるよねーって話ばかりなんだけど、オークションなどで買うのであれば写真を穴のあくほど見て、ちゃんと紹介文読んで許容できない点が出てこないか、などは確認しておきましょうね。それさえクリア出来ればこのシリーズ、相当行ける感じです。フルHDじゃないモデル、2011〜2013年モデル等に至っては25000〜30000円までレンジが下がりますので2DECKしかやらないよー、解像度は1600x900でも十分だよーって人はそれでもOKかと。
それと、OSを自分で1からクリーンインストール出来るくらいの知識はあった方がいいです。中古だし、メーカーお仕着せの環境はDJ向けとは言えない状態の可能性もあって、ちょっと気持ち悪いし。今回は初期のディスクイメージを別途バックアップしておいてからWindows10をクリーンインストールして調整。最近はディスクイメージも簡単に取れるのでいい時代になりましたね。個人的にはMacrium Reflectってのを愛用しとります。
ということで憧れのシリーズ機種を購入した話でした。